アメリカの若者は結婚しなくなった?
2017/4/4 from Bloomberg
なぜ、そして、どのように現代の若者が、親世代と違うかについては数え切れないほどの意見がある。
マーケティングコンサルタントたちが常に指摘するように、ベビーブーム世代とミレニアル世代では、お金やスポーツに始まり朝食やランチに関するまで、ほとんどすべてのものに対する考え方が大きく異なっている。
最新の調査は、価値観の違いを数値データに基づき説明することを試みている。
アメリカ国立家族結婚研究所は、1980年代に25〜34歳だったグループ(ベビーブーム世代)と現在25〜34歳であるグループを比較した。リディア・アンダーソン研究員は、1980年に実施されたアメリカ国勢調査の結果と、2015年に実施された国勢調査の結果を比較した。
調査の結果、現在のアメリカの若者世代が、30〜40年前の若者世代とは、いくつかの点で大きく異なっていることが明らかになった。
現在では25〜34歳の半数以上が独身だが、1980年では同世代の3分の2以上が結婚していた。
1980年では、25〜34歳の3分の2以上が結婚しており、8人に1人はすでに離婚も経験していた。2015年では、5人に2人だけが結婚しており、離婚を経験しているのはわずか7%となっている。
ベビーブーマー世代の結婚意欲の強さは、親から独立して生活する割合が現代の若者世代よりもはるかに高かったことを示している。アンダーソン研究員はそれぞれの世代で、親から独立しての生活の割合を比較した。
現代の若者が親から独立して生活する割合は35年前から大きく減少している。
20代後半から30代前半のアメリカ国民が、両親や祖父母と一緒に暮らす割合が2倍以上になっている。1980年では、同世代のわずか9%が両親や祖父母と同居していたが、2015年ではその割合は22%となっている。
またミレニアル世代では、子供と共に暮らす割合および家を所有する割合も、ベビーブーム世代と比べ、大きく低下している。
ベビーブーム世代の大多数が、25〜34歳の頃には家を所有し子供と共に暮らしていた。
これらの違いを見て、ミレニアル世代は親世代よりも遅れていると指摘するのは簡単である。しかし、現代の若者世代が結婚、出産、家の所有に関して親世代より遅れているのに対し、「教育」に関しては親世代よりも進んでいることにも注目する必要がある。
大学進学率はベビーブーマー世代で半数以下に対し、ミレニアル世代で3分の2以上となっている。
現在の若者世代が30年前の同世代よりも「なまけ者」であるとする証拠は何もない。1980年の国勢調査では、ベビーブーム世代の74%が「先週、労働をした」と答えており、2015年の国勢調査ではミレニアム世代の77%(ベビーブーム世代よりわずかに高い)が同様の回答をしている。
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